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…そう…あいつ…
何日か前の朝方
その日
たまたま俺が
徹夜で作業した後に
廊下に出た時…
偶然
ちょうどあいつも
仕事に出掛けようとしたところで
鉢合わせになった…
昔から俺の顔を見ると
『ヒョンヒョン』
と言って甘えてくる
憎めなくて可愛いやつだ
今、あいつは
ソロで活動する準備の為に
毎日、朝早くから出掛けて行く…
精神的にも
体力的にも
相当きついはず
その時も…
俺を見るなり
抱きついてきて
「ヒョン〜今から行って来ますね〜」
と甘えるように話しかけてきた…
俺は
「おー頑張れ…」
ぐらいしか返さなかった気がする…
そして…
離れる時にふわっと
今までに嗅いだ事の無い…
いつもと違う香りがしたんだ…
そう……
今俺の腕の中にいる
Aの体から漂ってくる…
甘い香り…
その時あいつが
一瞬だけど…
無意識に見せた顔…
普段見せたことの無い…
勝ち誇ったような…
いや…
それより…
そう…
あれは…
優越感に浸ってる…
顔だ…
あー…
そうか
あの時感じた
違和感はこれだったのか…
点と点が線で結ばれて
妙に納得している俺がいる…
…ふーん
そういうことか…
……普通にまぁ
面白くは…
無い…
…
…
…
…俺は、甘い香りのするAの首筋に
舌を這わせていた
なのに
つい
突発的に
そこにきつく…
吸い付いた…
「んんゃぁ…」
Aが声にならない
可愛い甘い声をあげる…
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作者名:名無し85203号 | 作成日時:2023年6月30日 12時