俺達、ピュアに繋がりました⑥《 JK ver. スピンオフ/うその帰り道》 (ページ16)

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あわわ…と思考が悪い方へ傾く私を見るヨナはいつもながら冷静で「いらっしゃいませ～。Aちょっとゴメン」と店の入り口に立つ女性へと向かう。

忙しそうに、でも丁寧に、神経を四方八方に向けている友人の尊敬しかない背中を眺める

あんなに内気だったヨナの、大人になった背中

私も同じだけ歳を重ねてるのにな。
私は成長しているのだろうか

年齢だけ成長して、何も得てない気がした。

今の私の魅力って…なんだろう。
ジョングクくんの周りにいる
大人な女性は…どんな？

あーあ。
余計に余計なことばっか考えちゃってる

YN「ごめんごめん。まあジョングクくんは相当Aのこと大好きだと思うし？心配いらないっしょ、」

「…かな」

YN「けどずっとストーカーみたいにアプリから行動監視されてるのは怖いけどね！」

「行動監視……」

行動？…監視？

「私が…もう帰ったか…って？」

私がジョングクくんちにもう居ないのか…
確認して？…で？その人と昨日…
いやだから。ないから。ジョングクくんそんな男じゃないから。

だってずっと一途だったよ、ずっと一途…

「……一途、とは？」

あー、もう！私、ウザイ！
仕事だってば！イさんと！！

YN「よし。オイルつけるね。これで終わり～！ねえなに暗くなってんの？言ってないよ。限りなく怪しいけど信じるしかないねとか、私は言ってない」

「言ってんじゃんっ！！！」

もっ！と怒る私をあしらうヨナは「恋愛してるねー、めんど～」って笑いながら、目は鏡越しにやっぱり四方八方を見ていた。

体に巻かれてたビニールっぽいケープを脱がせて肩を優しく揉んでくれるヨナ

YN「あ。梨ありがと。まあさ？この世は男と女しか居ないから。Aの周りにも彼の周りにも男も女も同じ数だけいる。関わるなってのが無理だし？ほら、下の階の男の人みたいに。会社にいるイケメン先輩みたいに？」

声も、優しい。

YN「もっと信じてあげて…いいんじゃない？」

「……」

YN「深読みしすぎかもよ～」

うん。だよ…ね

YN「ラブラブ光線！ビビビ～！Aしか目に入ってませ～ん！」

「何言ってんの？」

YN「あの頃と変わってないじゃん。ほら！」

背もたれを握ってクルッと椅子を回した。ガラス張りの店から駐車場が見える

YN「車の横で携帯触ってるふりして、こっちばっか見てるよ～？」

目に飛び込む姿にトクンと胸が鳴った

「……ジョングク…くん！！」

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