俺達、ピュアに繋がりました⑥《 JK ver. スピンオフ/うその帰り道》 (ページ18)

今日:162 hit、昨日:137 hit、合計:124,494 hit

236 馬鹿になれ。ページ18

.

助手席のドアを開けて「どーぞ」とエスコートしてくれるジョングクくん。

ありがと…と乗り込もうとしたら「あ。マフラー」って手を出すからマフラーを外して渡す。「コートもです」と襟元に触れるからコートも脱ぐ。

腕にマフラーとコートをかけたジョングクくんに再び「どーぞ」とエスコートされてそのまま助手席に乗り込んだ。

JK「閉めますね、」

後部座席に私のマフラーとコートをきちんと置く。
運転席側に回ってドアを開けたら、身軽に飛び乗る。
こっちを見てベルトを締めるのを確認、足先まで目を動かす。

JK「…着てくれたんだ、その服」

「ん？ああ、着たよ。どう！？」

JK「まあ…予想通りっすね。」

「予想通りって何だよぉ」

JK「予想通りです。凄く可愛いだろうなって思ってたから」

映画を見に行った日に買ってくれたボタンのニットワンピを着た私を見て満足そうにエンジンをつける。

JK「似合ってます。フフ、まさか着てると思ってなかったからコート脱いだ時、わあってなってた」

「ハハ！めっちゃ平然としてたよ？」

JK「なんでかな、素直にその瞬間の感情を出すのが苦手ってゆーか、…なんでだろ。一回飲み込む的な？」

「それは素直じゃないな～、」

JK「うんだから今素直に言ってる、可愛いし嬉しいです。ネックレスもついてるし。あとは靴を買えば完璧っすね？」

ニコニコなジョングクくんはいつにも増してお喋りで、気分上々なのが伝わってくる。

JK「出発しますね。初デートっす！」

って嬉しそうに笑って車が動き出す。
店のガラス張りの扉を見るとヨナを含む美容師さん三人が団子みたいに頭を並べて、全員がジョングクくんを見てた。

一応ペコと頭を下げたら、ジョングクくんもペコ、と頭を下げる。

分かりやすく三人がきゃぴきゃぴ飛び跳ねて騒いだ。

JK「なんかガン見されてますよ」

「ジョングクくんがね！」

JK「…俺？なんで、」

「カッコいいからだよぉ！！」

走り出した車は車道に出る。運転席のジョングクくんを見つめた。

JK「カッコいっすか？」

「ヨナも騒いでたでしょ。皆そう思ってるよ」

JK「皆じゃなくて。俺はAさんに思って欲しい」

「ふふ…っ、」

JK「笑ってるけど」

「…カッコいいよ」

JK「Aさんも。かわいい。」

「…恥ず。バカっぷるみたいだよ」

JK「車内は二人きりの密室空間なんで問題ありません。みたいじゃなくてそれです。もっと俺に馬鹿になって下さい」

.