俺達、ピュアに繋がりました⑥《 JK ver. スピンオフ/うその帰り道》 (ページ20)

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238 君はまだ遠いページ20

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ユンギさんから送られてきたのは、結婚式の招待状で。招待状ってハガキってイメージだったけど最近はこんな感じなんだなと知る。

画像はウェルカムボードみたいにお洒落で、手を繋ぐ背中の上に二人の名前がローマ字で書かれてた。
その下には固い文面が並んでた。ジョングクくんは一足早く出席を選んで返信していたみたいで。

なんだかとても幸せな気分になった。

おめでとうございます、と一言添えて出席を選ぶ。
日程はまだまだ先の暖かくなってからだけど。今からすっごく、待ち遠しい。

JK「いいなあ。結婚…」

願望ないって言ってたくせに、焦がれる女の子みたいに遠くを見て呟くジョングクくん。

婚姻届が頭をよぎる…

「いいよね…結婚。」

JK「しますか？」

真顔で言ったあと、ハハ！と声を出して

JK「とか言って。ちょっとまだ、俺らは実感湧かないっすよね、」

って冗談を笑い飛ばす。

正直確かに今の私達には実感湧かないし。ヨナが言ってたみたいに私との事を先走った訳では無いんだと、思う。

…じゃあ誰と？って聞く勇気もないし聞きたくもないし。

今すぐ結婚しようって言われたら困るのに
今は実感湧かないって笑う姿にちょっとだけ悲しくなってたりもする。

鼻歌歌いながら「本気で受け止められたらどうしようかと思ったし」とか「まだリアリティー無さ過ぎるっすよねー」って。ペラペラ話す横顔が見れなくて、窓の外を眺める。

JK「え…あの、急に暗くなりました？…冗談っすよ。冗談。全然！結婚とか、まだ考えられないので。結婚とか子供とか、カップルのじゃれ合いみたいなもんで…真に受けないで…下さいね、」

って何故か早口になったジョングクくんは

JK「いつか…、ずっと先でも未来にそんな…Aさんが白いドレス着たい日が来たら…一緒に婚姻届、取りに行きましょうね」

って。キラキラな笑顔で笑ったから。
誰と夢みたのかわからないあの用紙が、私とじゃない事くらいわかってたはずなのに。
ちょっとどっかで期待してた自分が情けなくて

「…ほんと。リアリティー無さ過ぎ」

そう窓の外を見て言って、笑顔を作って振り向く。

眉を下げるジョングクくんが

JK「…すよね…」

と、小さい小さい消えそうな声で言った。

片方の手がハンドルから離れて近づいて

JK「でも…ずっと一緒にいたいよ。」

って。私の手を握って
やっぱり小さい声で…呟いた。

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