俺達、ピュアに繋がりました⑥《 JK ver. スピンオフ/うその帰り道》 (ページ24)

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242 サクランボ位ページ24

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ジョングクくんは、私んちまで迷わずスイスイ車を走らせた。

エレベーターは今日も下で待ち構えてて押すとすぐ開くから二人で乗り込もうとしたら、近くの階段から足音がして音の方へ自然と顔を動かす

ペコリと頭を下げた姿に、ペコリと頭を下げた。ジョングクくんもそっちをチラり見て、ほんとに小さくペコと頭を下げる。

梨ありがとうございます、だとか
美味しかったです、だとか
言わなきゃいけなかったけど。

流れでそのままエレベーターに乗ったから、言えなくて、向こうもジョングクくんが居る手前、頭を下げるだけで去っていく。

エレベーターが閉まりシン…とした。

「下の階の人だよ。」

JK「上から降りてきたけど？」

「…だね。何かしてたんじゃない」

JK「…ふーん」

「よく上から降りてくるよ」

JK「そ…、すか。」

そう言えば何でだろ…
まあ。どうでもいい…か。

「あ。梨くれた人だよ！？」

JK「…え？」

「いい人だよ。実家が農園だって」

少し間があって「……へぇ」と言ったジョングクくんがゆっくりうなずいて「……へえ…」ともう一度言った。

「前はキウイ…だった」

また少しの沈黙が流れる。

JK「…へぇ」

「沢山過ぎて社長とジンさんにあげたら喜んでたよ」

JK「……へぇ。ユンギ…ヒョンは」

「ユンギさんはいらないって。断られて」

ハハ！って笑ったけど。ジョングクくんは全く笑わない。

「キウイ好き？」

JK「…え」

「キウイ」

JK「……まあ。好、ふつーっす」

「じゃあサクランボは？サクランボだった時が一番嬉しかったんだよ。サクランボはね、誰にもあげなかった。全部食べちゃった、」

次はへへ！って笑ったけど、
やっぱり笑わない。

「サクランボ、好き？」

JK「……箱買いしますけど」

えっ。そんな好き！？って思ったら

JK「サクランボくらい、俺が。箱買いしてあげます」

って目が合って、エレベーターの扉が開く。

JK「っ…、じゃなくて」

…はぁ、と溜め息を吐いて「なんで俺勝手に近所のおばさんだと思ってたんだろ…」って視線を壁に向けて、天井に向けて…こめかみを押さえた。

「ジョングクくん、」

JK「Aさんさ…あぁ。先降りましょう」

「…あぁ、降りよう、」

まず、降りよう。

JK「部屋でゆっくり話そ」

……ゆっくり、？

グイッと腕を引っ張られて、私の部屋なのにジョングクくんに連れていかれる。

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