俺達、ピュアに繋がりました⑥《 JK ver. スピンオフ/うその帰り道》 (ページ31)

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誤算だったよね、(JK) ページ31

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「ダメ…。」

JK「何がダメ？」

「ダメだよ…」

JK「なんで」

Aさんに拒否られながら一つ目のボタンを外す

「やだ…」

ハァ。…かわいい。
全然ダメじゃないだろ、やだじゃないだろ、って思うけど

JK「嫌…か…」

ちょっと悲しい顔を見せて「…そっか」って。
ボタン外すの、やめてみる。

JK「じゃあ今日は何もしないで帰るっす」

とか言って。
そんな意地悪を返したりして。

「…えっ」

JK「ん？」

「もう帰る？」

JK「まさか。まだだけど。テレビでも見ますか」

Aさんの腰に添えてた手を離すと、俺に乗ったままのAさんの黒い目が左右に動いて、戸惑う。

そうじゃないのに…、って目をして
クルクルの癖毛を整えながら言葉を探す。
キュと俺の太ももを挟む足…

むくりと膨らむ浅ましい期待を胸の深くで噛み締めて、あっさり体を離してく。

だらんとソファーの背もたれにヒジをついて自分の後ろ髪を触った。

乗っかる体をどかす事はしない。
だけどAさんが素直になるまで…続きは、おあずけだ。

可愛い年下の俺は

JK「テレビ、つけてよ？」

Aさんに従うフリをする、悪い雄で

ふるふる首を振る、
ボタンが一つ外れたAさんが

「見ない…」

って胸元をきゅっと掴んでくる。

あー…かわいい。
あー…しょうがない。

ほんとにほんとに、かわいい。

胸がわくわく騒ぐのが
顔に出てないか不安になりながら

JK「…だったら。何します？」

なんて。

「ん…」とほっぺを染めて唇を出すAさんに
胸元を掴んで引き寄せるAさんに

JK「フフ、」

大満足しながら

「続き」

JK「…してくれないんすよね？」

もう一度ぶんぶん首を振る。その姿にトキメキしか感じないし、なんてかわいいんだ…ってメロメロになるし、俺はどこまでも性格悪い男だなあって笑えた。

結局俺は、臆病なくせにこの恋に耽溺してて。
この身を削っても何としても今の幸せを守らなきゃいけないって。梨男から、他の沢山の俺みたいな変態から俺自身の為にも、Aさんを守る。って

それは具体的にどうすればいいのかわかってるんだけど、小出しにする度Aさんの顔が曇る気がして、上手く言えなくて。

焦りは禁物だけど
モタモタしてる暇はないのに。
わかっていても踏み出せなかった。

もう少し、あと数回、Aさんと深く繋がって確かめ合えば…って

それが

誤算だったよね、

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