俺達、ピュアに繋がりました⑥《 JK ver. スピンオフ/うその帰り道》 (ページ48)

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“寝てしまいました。ごめん。
とりあえず行きます。じょんぐく。”

ふぅ。ポケットに突っ込んで窓の外を眺める

YG「なあ。そこのお洒落感出してる長いビルあんだろ」

「芸能事務所でしたっけ、」

YG「ジョングクの会社」

…へぇ。あそこ…

YG「ああ。そっか。どうだった昨日」

工務店との打ち合わせ帰り。ユンギさんと二人タクシーの後部座席で夕日を眺める。

YG「イブ」

「別に。」

反対の窓の外を眺めるユンギさん。
そっちからは夕日は見えないね。人が多い歩道しか。

YG「あのさ。俺は全然気になってねえわけ。お前のかまってオーラに合わせてんの」

「ハァ。見てください、私の薬指」

YG「へえ。いいじゃん似合ってるよ良かったな」

「見てないじゃないですかあああああ！！ちゃんと見て下さいよ！何も付いてないの！！」

大声出したらギョとルームミラーを見た運転手さんと、やっとこっちを見てくれたユンギさん

YG「もう失くしたか」

「まだ失くしてません！てか、そもそも付いてないでしょ！！」

YG「え、サイズ合わず？」

「…そもそも付いて、無いでしょ」

YG「ああ、え。」

はぁ…

YG「え、別れた？」

別れては

「…ませんけど」

YG「だって見ろよ、あいつ…女と腕組んで歩いてる」

「は！？」

エッ？ハ？！
ユンギさんの肩を鷲掴んで窓にべったりオデコをくっ付ける

YG「イデデ…」

「どこ！？！！」

YG「う、そー」

「先輩に言ってはいけないと思いますけど」

YG「どうぞ後輩」

「そんなだから友達居ないんだよロリコン」

YG「…コロス。」

べこべこ首の後ろをチョップしてくるユンギさんからアハハハ！と狭い場所で逃げ回る。
やっぱりギョとした運転手さんを無視して、車内はさっきまでとは真逆の楽しい空気になった。
「土壇場でビビッたんじゃねー、あいつ。俺みたく勇気ねーの」と自慢気にハハ！と笑う。

「いーもん。ゆっくりで」

もらってたとしても、婚約指輪って訳じゃないし。
指輪だって…欲しい訳じゃない。ジンさんが言うから…ちょっと舞い上がっただけ。

笑いながら窓の外を眺めたユンギさんが

YG「えっ…」

絶句する。

「ん？」

ん？ん？
窓の外を見てたユンギさんがいきなり私の顔を両手でニュゥ！と掴んだ

YG「俺だけ見てろ」

ハ？？
ギョとしたのは運転手さんだけじゃなく、私もだ。

「ひ？痛…いれす…けろ…」

YG「……見るな。まじで」

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