俺達、ピュアに繋がりました⑥《 JK ver. スピンオフ/うその帰り道》 (ページ50)

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267これも何かの間違いで。ページ50

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ジョングクくんから連絡は無いまま、クリスマスが終わろうとしている。

地下鉄の、
夜景を見つめる男女のメリークリスマスの看板は、早くもニューイヤー福袋の看板に変わる様で作業員の男性が二人、脚立に登ってた。

寝坊助なのは私の役なのに。
昨日寝ちゃうなんて、ばか。

そう送ろうとして、消した。

モブ、私の後ろに男の人がいるよ。
電車まあまあ混んでるから

痴漢されるかもね。

男の人は、一駅先で開いたドアに向かい歩き出す。
電車を降りたら可愛い女の子が走ってきて、しっかり腕を組んで、笑い合った。

「あ、降りるんで、どうぞ」

おじさんが私に席を譲ってくれる。

心配されるような事は何も起きない。
私の毎日は平凡だ。

地下鉄を降り見慣れた道を歩くと、小さな居酒屋からお肉のいい匂いがした。

マンションのエレベーターの前で
いつもの人が頭を下げる。

『あの、これ。僕ですね、今日貰ったんですけど』

綺麗にリボンでラッピングされた
手のひらサイズの箱を持ち、私に近づいてきた。

『僕ですね、マカロンは苦手で。』
「……は、い」
『貰ってください。』
「いや…あの。いただけません」

差し出されたものを、受け取らずに言う。

『でも僕はですね、マカロンは苦手で』

少し癖のある喋り方。
頂き物を上の階の私にくれるこの人は確かにちょっと…変わってるのかもしれない。

『どうぞ、貰ってください』
「…いえ、貰うわけには」

手を捕まれて、手のひらに箱が乗っかる。

『どうぞ』
「結構です…」

私にしては、ハッキリした拒否り方だ。

「他の人にあげて下さい。」
『マカロン、好きですよね』
「…甘いものは…苦手で」

嘘も方便。

『そんなはず無い。いつもチョコレート食べていて、僕はですね…知ってます、地下のマカロンもよく購入して』

…なんで知ってるのか、わかんないけど
手のひらの箱を、押し付ける。

「受け取れません、どうぞ、」
『もう渡したので！』
「いや、駄目です！どうぞ！！」
『いや、受け取…』

何だか。
私が無理矢理渡しているような構図になっている気がするけど、

「どうぞ。」
『……そんな、』
「手、出して」

めんどくさいから、このまま貰っておくか。
悩んでいると『あ…』と斜め後ろを見たから、私も咄嗟に振り返る。

黒ずくめの影が私達を見て「お前…」と呟いた。

JK「誰にでもプレゼント配るサンタさんかよ」

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