俺達、ピュアに繋がりました⑥《 JK ver. スピンオフ/うその帰り道》 (ページ8)

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226 温室の外からページ8

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JK「美味しいっすね」

「うん！凄く美味しい」

温室みたいな暖かさが広がるリビングで、ほやほやな幸せを互いに見せびらかすように、何度も目を細めて笑い合う。

JK「ン。あ。そうだ」

口をモグモグしながら、携帯を開くジョングクくん

JK「おぉ。やっぱ占い一位！」

目を見開いたあと、ム～…。と口をへの字にする

JK「でもAさんは7位…」

フゥ。と鼻で息をして、また麺を口いっぱい入れた。

JK「Aさんが一位の時はどんな幸せがあるんすかね」

「すっごいすっごい幸せなことかな？」

JK「俺と付き合うより幸せな事…か……」

モグモグしながらツンツンとお箸を動かして肩を落とす「まあ、まだ始まったばっかだから。今日から。今から」って気を取り直した様に水を飲む。

「綺麗な場所で、プロポーズされるとか！？女子にとってすっごく幸せなこと！」

JK「そんな事？明日にでも叶えてあげられます。本気で願ってるなら今夜でも。簡単だよ。」

平気でそう答えて、真顔で私を見てパチと瞬きをした。ドキッとして、お箸を落としそうになる。
…目を合わせていられなくて麺を頬張った。

ジョングクくんはお箸の先を頭に向けて、ン～。とまだ悩ましげ

JK「願うだけじゃ叶わない事…なのかな。誰の力でもどうにもなんない奇跡とか」

「宝くじが当たるとか？」

JK「…双子ができるとか」

「ふふ、それは一位だね？」

JK「頑張んなきゃ」

「ハハ、何を」

JK「何って、逢瀬を重ねるんすよ。逢瀬。わかります？」

麺をお箸に絡めて、口の隅を上げてフッと笑った。

その時ジョングクくんの携帯が鳴る。
まるで昨夜から世界に二人だけしか居ない気分だったから、温室の外には日常があるのだと数時間ぶりに思い出す。

ジョングクくんが「誰だろ」って携帯を覗いて「ああ…タイミング」って目をぐるんと動かした。

「…鳴ってるよ？」

JK「うん。いい、会社の人」

「会社の人？……いーの？」

JK「いい。」

「……。ずっと鳴ってるよ？」

JK「…んああ、も！んだよ」

ってやっぱり携帯を握ったら「ごめん」と言って電話に出る。

JK「…お疲れ様です」

耳に携帯を当てた顔は私を見つめながら、暫く静止して、…口角をトントンと指差す。

ん？私…？って自分の口角を触ると縮れた麺がついてて焦る。
にや…と上目遣いで私を見て笑う。

恥ずかしくてティッシュで口元を拭いたら
くしゃっと笑って “かわい…” って、口が動いた。

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