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臣side
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ムキになった俺たち...
意外にも岩ちゃんがしつこくて気が滅入る。
ふと、Aを見ると困った表情をして俺を見つめてた。
こんな顔させたく無いのに...
「ごめん...」
謝った俺に小さく横に首をふって下を俯いたA。
顎をクイッ持ち上げて俺と視線を合わせた。
「そんな顔するなよ...」
小雪の名前を出され揺れ動く気持ち...
でも、目の前の君を見ると本音が漏れる
「俺が想うのはお前だけだよ」
まるで俺の事を想うように儚い笑顔を俺に見せたA。
そんな顔見せるなよ...
その瞳が...本気なのかと錯覚するだろ..
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岩side
確実に偽装してた。
あの結婚パーティーの時までは...
空港に向かう途中も怪しかったし...
ラウンジに着いても想いあってる様にはみえなかった。
臣さんは基本、特定の女なんか作らない。
だけど5年前、小雪さんを自分の愛する人だと紹介した。
あの、遊びまくってた臣さんが...
ほんとに2人は愛し合ってた。
小雪さんはすごく綺麗で臣さんとお似合いだった。
きっと赤い糸があるならこの2人だと思うほどに...
2年前辛い別れ方をして...
臣さんは荒れた。
荒れて荒れてどうしようもない2年間
急に"結婚した"なんて言い出した。
相変わらず夜は小雪さんを思い出さない様に遊びまくってた様だし、結婚した相手には1ミリの愛もないと思った。
案の定、結婚パーティーではお互いキスもした事ないようなまるで他人のようだった。
確かにAちゃんは別格に綺麗で臣さんの横にお似合いだ。
でもそれだけだった。
確実に顔だけで選んだダミー...
LAに来てから、この2人がたまにホンモノの恋人の様にも見える。
でも、部屋が別だと思い込んだり、朝は部屋に押しかけた時あからさまに動揺したAちゃん。
...その後は自然体そのもの...
...演技だとしたらプロ並みだ
...でも臣さんが、そんな簡単に小雪さんの事を乗り越えられるか？
ますます分からなくなった。
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作者名：青空
| 作成日時：2024年3月26日 1時
